2018年8月14日火曜日

Digitakt最強伝説


 Digitaktを導入してから1年以上が過ぎた。
 Digitakt (デジタクト) 雑感
 あれから170曲ほど作ったがそのうちの8割くらいはDigitaktをメインにして制作している。
 まだ目隠しして使えるほど使いこなせていないので、ここでまとめ記事を書くのはどうかと思ったが、そろそろDigitaktの限界が見えてきたのでやっぱり書いとく。

 ここで書く内容は制作中に思い浮かんだことや気になったことを深く突っ込んでいるため、一つ前にまとめた記事(Digitaktで制作まとめ)よりは少し上級者向けの話になる。


 何をもって上級者と呼ぶのか?疑問に思う方がいるかもしれないので説明しておく。


 上級者と書いて「ヘンタイ」と読む。
 ここまで言えば解るだろう。


 この記事の最後にはヘンタ・・・いや、上級者目線でDigitaktの改善点を書いておいた。Digitaktの限界を知っておいて損はないと思う。




 Digitaktだけでライブ

 公園で開催する野外イベントに呼ばれたので、とりあえず2週間で37曲作って1時間のライブミックスを完成させた。以前から何度もDigitaktだけでライブをやってきたが、気軽という点でこの発想は非常に面白い。

 今のところDigitakt1台でライブセットを組む場合は1時間半~2時間くらいが限界じゃないかと思っている。というのもプロジェクトごとにサンプルストレージが127個までなので曲数が増えていくにつれて足りなくなってくるからだ。
 1時間ごとに区切ってプロジェクトを組んで管理するという方法も考えたが、プロジェクト移動中は音が途切れるので無理だった。

 ところでトラック、パターン、プロジェクトという関係。
 こちらの取説前半に詳しく書いてある。
https://www.elektron.se/wp-content/uploads/2017/07/Digitakt-User-Manual-OS1.08-4116JPN-B.pdf
 上級者なら1度は目を通しているだろうからあえて言う必要はないと思うが?





- パラメーターロック
 
 パラメーターロックって長いのでここではPロックと書くことにする。このPロックを使う上で覚えとくといいのは3つ。

1)Pロックでノブをクリック。
 回転するノブの頭を押すとカッチっという感じでクリックすることが出来るが、これを私はノブクリックと呼んでる。(ノブクリニックちゃうで~)
 これをPロック中にすると初期設定にもどる。Pロックが設定されているときは文字ライトが反転している。ここでの初期設定とはPロックをする前のトラックの設定のこと。覚えとこう。


2)[FUNC]を押しながらステップのうちどれかを押すと黄色く光るやつ。
 とりあえず私はイエローロックと呼んでいる。(音楽ジャンルみたいやな)
 Pロックのノートトリガーなしバージョンだと認識すればOK。上で紹介したノブクリックを使い、Pロックで設定したパラメータを初期設定に戻すのによく使う。(動画)



3)Pロックと[COND]の設定。
 グリッドレコーディングモードで[TRIG]ページを表示させてPロック中に一番右上のノブを回すと設定が出来る。コンディションって言うらしい。
 そして[COND]の設定は6種類ある。

 [FILL][FILL]
 [PRE][PRE]
 [NEI][NEI]
 [1st][1st]
 [1%~99%]
 [1:2~8:8]

(文字の上にバーを置く方法がわからないので下にバーを置いている)とりあえずバーが付いてるやつは反対という意味。 


 まあ、だいたいは、なんとなく、それなりに、いちおう理解できるが意味不明になるのは[PRE][PRE][NEI][NEI]だろう。

[PRE] は、ひとつのトラックでPロックを使い[PRE]に設定されたトリガーの前より以前に、Pロックを使い[COND]で設定されたいずれかのコンディション(ここでは[PRE][PRE]以外)がトリガーされていた場合に、Pロックを使い[PRE]に設定されたトリガーがトリガーされるというもの。

・[PRE]は上の反対で、ひとつのトラックでPロックを使い[PRE]に設定されたトリガーの前より以前に、Pロックを使い[COND]で設定されたいずれかのコンディション(ここでは[PRE][PRE]以外)がトリガーされていなかった場合に、Pロックを使い[PRE]に設定されたトリガーがトリガーされるというもの。

 例えばこんな感じで8ステップのシーケンスがあったとする。
 [FILL][---][PRE][---][PRE][---][---][---]
 この場合FILLはトリガーされないので3ステップ目の[PRE]はトリガーされないが5ステップ目の[PRE]はトリガーされる。

 逆にこうなると・・・
 [FILL][---][PRE][---][PRE][---][---][---]
 FILLはトリガーされるので3ステップ目の[PRE]はトリガーされるが5ステップ目の[PRE]はトリガーされない。


続いてこいつは隣接するトラックというのがミソ。
[NEI] は、Pロックを使い[NEI]に設定されたトリガーの隣接するトラックの同じステップ位置から以前にある、Pロックを使い[COND]で設定されたいずれかのコンディション(ここでは[PRE][PRE]以外)がトリガーされていた場合に、右隣りのトラックでPロックを使い[NEI]に設定されたトリガーがトリガーされるというもの。

[NEIは上の反対で、Pロックを使い[NEI]に設定されたトリガーの隣接するトラックの同じステップ位置から以前にある、Pロックを使い[COND]で設定されたいずれかのコンディション(ここでは[PRE][PRE]以外)がトリガーされなかった場合に、右隣りのトラックでPロックを使い[NEI]に設定されたトリガーがトリガーされるというもの。

 これも8ステップのシーケンサーで説明する。
トラック1[FILL][---][----][---][----][---][---][---]
トラック2[-----][---][NEI][---][NEI][---][---][---]
 この場合FILLはトリガーされないのでトラック2の3ステップ目の[NEI]はトリガーされないが、[NEI]はトリガーされる。

トラック1[FILL][---][----][---][----][---][---][---]
トラック2[-----][---][NEI][---][NEI][---][---][---]
 次に、この場合のFILLはトリガーされるのでトラック2の3ステップ目の[NEI]はトリガーされるが、[NEI]はトリガーされない。

 じゃあこうなるとどうなるのか?
トラック1[FILL][---][----][---][----][---][---][---]
トラック2[-----][---][NEI][---][NEI][---][---][---]
トラック3[-----][---][NEI][---][NEI][---][---][---]
 まずFILLはトリガーされるのでトラック2の3ステップ目の[NEI]はトリガーされるが、5ステップ目の[NEI]はトリガーされない。
 次にトラック3だが一つ前のトラック2で3ステップ目の[NEI]がトリガーされたので、トラック3の3ステップ目の[NEI]はトリガーされる。続いてトラック2の5ステップ目の[NEI]はトリガーされなかったので、トラック3の5ステップ目の[NEI]はトリガーされる。


 [PRE][NEI]の2つが理解できればキミのコンディションはすこぶる良好だろう。

 えっ?
 理解できないって?

 理解できなくても心配する必要はない、私はこの2つを使ったことがない。





☆Pロック応用

・4小節を超えた打ち込み
 Digitaktは小節(Length)が最大で4まである。
 ただ、私は長いことKorgのEMXやESXを使い続けたこともあって、8小節で曲の展開を考えるのに慣れてしまっている。というかクセになっている。そうなると4小節では足りないのだ。

 とりあえず2つの方法を紹介する。

1)8小節分の長さのサンプリングをして、Pロックで[COND]にある[1:2]を選択する方法。この方法なら2周目はトリガーされないので8小節ループを疑似的に作り出せる。


2)上で紹介したやり方で十分なのだが、8小節サンプルというスタイルだと柔軟性がない。そこで、MicroTimingを使って一つ前のトリガーにトリガーを重ねて、[COND]の設定の[1:2][2:2]を使って交互にトリガーするやり方で小節を増やす。
 見えにくいかもしれないが、ステップ1のトリガーは[1:2]でステップ2のトリガーは[2:2]にしている。この方法で音階フレーズを作った場合はBPMを変えても影響がないので8小節分の長さのサンプルを使うのに比べて柔軟性がある。
 注意しないといけないのはMicroTimingでステップを詰めたとしても、ごくわずかだがタイミングのズレが発生することだ、しかし、アタックが緩やかなサンプルであれば問題ないだろう。
 このMicroTimingでトリガーを重ねるという手法を私は”ダブルトリガー”と呼んでいる。これは色々な場面で応用が利くので覚えとくといい。


※ダブルトリガー応用
 発想が柔軟な人ならトリプルトリガーもあるんじゃないか?って思うかもしれないが、その通りだ。しかしあえてやり方は説明しないでおこう。上級者だもんな。

1)[FILL][FILL]とダブルトリガー。
 FILLというのは左にある[PAGE]ボタンを押すことでトリガーされる設定のこと。こいつを使えば自分の意図したタイミングで曲に変化をつけることが出来る。

 動画では4つ打ちKickの後ろに変化を加えたKickを配置してトリガーを[FILL]に設定している。4つ打ちのKick(1、5、9、13)は[FILL]に設定することで[PAGE]を押した時にトリガーされないようにしている。

2)[1st][1st]とダブルトリガー。
 [1st]というのは最初にトリガーされたあとはドリガーされないという設定だ。動画では見えにくいが、ステップ1のトリガーに[1st]でステップ2のトリガーには[1st]を設定している。
 
 こうすると演奏開始を演出するようなパターンを組める。






・PロックとSound Browserとの関係
 サウンドブラウザとは[FUNC]ボタンの上にあるやつ。
 入り方は[FUNC]を押しながらノブクリックするかノブを回す。

 あるいは[FUNC]を押しながら[---]ボタンを押すと出てくるメニューから入る。

 重要なのはサンプルネタだけでなくてパラメーターも記録出来るところで、当初はこの機能ってそれほど必要ないんじゃない?と考えていたがそれなりに使える。と思ったけど、ときどき、たまに、ごくまれに使うにとどまっている。

 どういうことかというと、普通、サンプルを呼び出すときは[FUNC]ボタンを押しながら[SRC]ボタンを押して、RAMに入っているサンプルリストを見て、聴いて、サンプルを選んで呼び出す。RAMリストに気に入ったサンプルがなければ[FUNC]を押しながら[YES]を押して+ドライバへ移動してサンプルを探すわけだ。
 このとき呼び出されるのはオーディオデータのみでエンベロープやLFOなどのパラメーターは変化しないので、呼び出されたトラック側のパラメーターの設定で再生される。
 しかし、サウンドブラウザを使って呼び出すサンプルはパラメーターの設定も一緒に呼び出す形になる。

 つまりそれぞれ何を呼び出すのかを表示するとこうなるわけだ。

・RAMのサンプル  → 16bit /48kHz モノラルオーディオデータ
・サウンドブラウザ→ 16bit /48kHz モノラルオーディオデータ + [SRC][FLTR][AMP][LFO]のパラメーター設定

 問題はここからで、このサウンドブラウザの機能を活用するには一から自分で作る必要があるということ。それくらいは良いのだが、わざわざパラメータ設定もセットでサンプルを保存させることにそれほど魅力を感じていない。
 ただし、人によってはこの機能が魅力的になるかもしれない。取説の23ページから詳しく編集の仕方が書いてあるので目を通すといい。と言っても上級者なら見る必要はないだろうが・・・「目で見るんじゃない!心で感じろ!!」

 さて、ここからが本題。いろいろ言ったが、Pロックでこいつを使いこなせば面白いことが出来る。
 まずは♪EXPORT SOUNDでひたすらお気に入り音源を作って保存しまくる。で、次にMANAGE SOUNDSメニューに入る。
 ここでは保存されたサンプルネタが一覧として表示される。
 私はMiami(TR808)キットを作っている。

 次に、サウンドプールという場所へ移動させる。
 好きなネタにチェックを入れて右ボタンを押してCOPY TO...を選択。
 SOUND POOLを選択して[YES]
 これでSOUND POOLにMiamiキットが移動されている。MANAGE SOUNDS画面のときに左ボタンを押すとVIEW POOLという表示が出るのでここに入ることで確認が出来る。
これで何が出来るのかは動画を見たほうがわかりやすい。
 
 Pロックを使ってサンプルだけを変更する場合、[SRC]ボタンを押して一番右上のノブを回すことで変更するという方法がある。しかし、こちらのサウンドプールを使う方法だとパラメーター変化も呼び出されるので使い方によっては面白いことが出来る。

 動画のようにトリガーされた場合、サウンドプールから呼び出されたトリガーを抑えると何番目のサウンドかわかるようになっている。ちなみに、Pロックでパラメーターに変更を加えたトリガーボタンは点滅するようになっている。丁寧な話だ。






- コンプ
 [FUNC]を押しながら[LFO]を2回押すと表示されるやつ。
 Digitak Trance、Goa Tranceを完成させることが出来たのはこいつの貢献が大きい。しかもコンプを追加しただけという安易なものではない。サイドチェイン機能とフィルターが追加されているのだ。

 例えばSCSの設定をT1にしてSCFの設定をこうすると、トラック1がキックだった場合はキックの低域に反応してコンプのサイドチェインがかかる。

 逆にこうするとキックのアタックに反応してサイドチェインがかかる。
 コンプ動画(わかりやすいようにコンプを強めにかけてる)


   これ考えた人、Digitaktだけで曲を作るときに何が必要で何が必要でないかわかってんな。どこに住んでるか教えてくれ!足むけて寝ないようにするゾ。すえ~でんはあっちか、わかった!







- ステレオ感を出す
 Digitaktはモノラルサンプラーなので、単にパターンを組んだだけだとモノラル感はあるがステレオ感はない。そこでいろいろと工夫が必要なわけだ。

・LFOとパンニング
 たんにLFOを使って左右に振るというだけのことだが侮るなかれ、意外とステレオ感がでる。

・ディレイを使う
 [FUNC]を押しながら[FLTR]を押すと出てくるディレイセッティング画面で、XONにしてWIDを回すとステレオ感が出る。この方法はディレイに依存しているが便利なのでLFOと合わせて結構使う。


・位相をずらす
 「グハッ・・・ここまでやってもステレオ感がないって言うのか!!ならば最終奥義!!位相ズラスィィー!」
 注)やりすぎると「頭に針金ハンガーを挟むと頭が勝手に動く」現象に近い感覚になるので気をつけよう。

 まず、まったく同じモノラルサンプルを2つのトラックを使って再生する。次にそれぞれL/Rと振り分けるわけだ。ここまでするとどうなるかっていうとモノラルになるわけだ。
 で、ここからが重要。2つのトラックのうち片方のトラックだけMICRO TIMINGでずらしていく。するとステレオな広がりが生まれる。少しだけ片方のボリュームを調整する必要があるが、これはけっこうイケてる。(動画撮った)

 問題は位相をずらしたことによって発生する音痩せだ。ただ、そこまで気にする人は少ないみたいだから私だけの問題かもしれない。位相ずらしは使用する場面をある程度決めて使っている。






- PCとの連携



・Transferを使う
 USB経由でサンプルデータ(16bit/48kHzモノラル)を出し入れすることが出来る。
 これは便利だ。ただしドラッグ&ドロップでDigitakt内のデータを移動させることは出来ない。しかし、いったんPCに取り出してから移動させることは出来る。それくらいで不便に感じる人はいないだろう。

 あと、問題があるとすればソートされてしまうことくらいか?
 例えばこんな感じで鍵盤ごとに並べたサンプルを作ったとする。
 Transferを通すと勝手にソートされてしまうのだ↓
 これも名前の前に数字をつければいいので気にしてはいない↓

 いろいろと細かいツッコミどころがあるにしてもTransferが優秀なのは間違いない。大文字と小文字入力が出来るのもうれしい。
 これで見やすくなった、ありがとう。

 さらに素晴らしいのは、Transferを使ってサンプルの名前を変えたり別のフォルダへ移動させたとする。Win OSの感覚なら読み取れなくなっているはずだが、Digitaktを再起動させてもちゃんとサンプルはそのまま再生できる。どうやら特殊な”紐付け”をしてサンプルを読み取っているらしい。

 まあ、大事なことなので言っておく。

 ありがとうElektron(親指)







- MIDI設定を理解する
 歯車マークを押すとセッティングメニューに入る。ここで真中にあるMIDI CONFIGを選択するとMIDIに関するセッティングメニューを開くことが出来る。
 そして、MIDI設定の概念は大きく分けて3つあって簡単にするとこうなる。
1) SYNC : Digitaktの受信と送信を設定する場所。
2) PORTS : DigitaktのMIDI&USBポートの役割を設定する場所。
3) CHANNELS : Digitaktのオーディオトラック1~8とMIDIトラックA~HのMIDIチャンネルの設定をする場所で、アクティブなトラックのMIDIチャンネル設定も出来る。(ここで言うアクティブなトラックとは[TRK]ボタンを押したときに赤く光っているトラックのことだ)


 ここからの内容は私がメモ書き程度に記録した簡単な内容になる。そのため飛ばしてもらってもいい。


 1) SYNC


CLOCK RECEIVEのチェックが入ると外付け機器からのMIDIクロックにDigitaktが同期。

・CLOCK SENDにチェックが入るとDigitaktからMIDIクロックが送信される。

・PRG CH RECEIVEにチェックが入ると、外部からのプログラム変更メッセージに Digitaktが反応する。

・PRG CH SENDにチェックが入ると、Digitaktのパターンが変更された場合にプログラム変更メッセージを送信する。

 プログラム変更メッセージを送受信するMIDIチャンネルは、MIDI CHANNELSメニューで設定する。


 2) PORTS

・TURBO SPEED:ターボなんちゃらというインターフェイスが必要らしい。今のところ持ってないのでスルーしてる。

・OUT PORT FUNC: MIDI OUTポートが送信する信号のタイプを選択。
 MIDI : MIDI用
 DIN 24DIN 48の2つはアナログマシン用

・THRU PORT FUNC: MIDI THRUポートが送信する信号のタイプを選択。設定は上と同じ。

・INPUT FROM: 外部MIDI機器からのMIDIデータを受信するかどうかの選択画面。
DISABLED: 入力されたMIDIデータを無視。
MIDI: MIDI INポートに送信されたMIDIデータを受信。
- USB: USBポートに送信されたMIDIデータを受信。
- MIDI+USB: MIDI INポートとUSBポートの両方のMIDI データを受信。

OUTPUT TO: これは上の逆で外部MIDI機器にMIDIデータを送信する時の設定。
- DISABLED: MIDIデータはどこからも送信されない。
- MIDI: MIDIデータをMIDI OUTポートから送信。
- USB: MIDIデータをUSBポートから送信。
- MIDI+USB: MIDIデータをMIDI OUTとUSBポートの両方で送信。

・OUTPUT CH: MIDIデータをオートチャンネルに送信するかトラックチャンネルで送信するかを選択。ここで言うオートチャンネルやトラックチャンネルとは次のCHANNELS設定で出てくる。

・PARAM OUTPUT: DATA ENTRYノブで送信するMIDIメッセージタイプ(CC/NRPN)を選択する。ここで言うデータエントリーノブはパラメータ―をエディットするノブのこと。

・ENCODER DEST: DATA ENTRYおよびLEVEL/DATAノブでMIDIを送信するかどうかの設定。
INT ノブの操作はDigitaktのみに適用され、外部に送信されない。
INT + EXT ノブの操作はDigitaktと外付けMIDI機器に送信。

TRIG KEY DEST: [TRIG] キーで MIDI データを送信するかどうかを制御。
INT [TRIG]キーの操作はDigitaktのみに適用され、外部に送信されない。
INT + EXT [TRIG] キーの操作はDigitaktと外付けMIDI機器に送信。
EXT [TRIG] キーの操作はDigitaktには適用されず、外部に送信される。

・MUTE DEST: ミュートの有効/無効でMIDIデータを送信するかどうかを制御。ここで言うミュートとはグローバルミュートモード(緑色に光るやつ)のこと。パターンミュートモード(紫色に光るやつ)ではここの設定は適用されないみたいだ。
INT ミュートはDigitaktのみに適用され、MIDI データは送信されない。
INT + EXT ミュートがDigitaktに適用され、外付けMIDI機器に送信される。
EXT 外部MIDI機器にミュートデータが送信されるが、Digitaktには適用されない。

・RECEIVE NOTES: チェックを入れると、MIDIキーボードを使用してDigitaktを操作できる。
RECEIVE CC/NRPN: チェックを入れると、MIDI機器からCC/NRPNデータを送信してDigitaktを制御できる。



 3) CHANNELS
・TRACK 1 ~ 8: 1~8のトラックとノブを回したパラメータデータを送受信するために使用する専用のMIDIチャンネルを選択。OFFにすると送受信は行われない。
 ※このときPORTSメニューにあるOUTPUT CHTRK CHに設定しておく。

・TRACK A ~ H: MIDIトラックとノブを回したパラメータデータを送受信するために使用する専用のMIDIチャンネルを選択。OFFにすると送受信は行われない。
 SRC PARAMETERページで設定したMIDIチャンネルで、ノブやLFOなどを使った送信はここでチャンネル設定するということになる。
※こちらもPORTSメニューにあるOUTPUT CHTRK CHに設定しておく必要がある。

・FX CONTROL CH: ディレイとリバーブのパラメータページで使用するMIDIチャンネルを選択。OFFにするとMIDIでのパラメータの送受信は行われない。

・AUTO CHANNEL: アクティブなトラックのMIDIチャンネルを選択。MIDIキーボードを使ってDigitaktのトラック(音階を含むフレーズ)を作るときに、ここのチャンネルとMIDIキーボードのチャンネルを一緒にしておくと制作がスムーズになる。

・PROGRAM CHG IN CH: プログラム変更を受信するMIDIチャンネルの設定。AUTOではAUTO CHANNELで設定したチャンネルを使用。
MIDI SYNCメニューでPRG CH RECEIVEにチェックを入れて、Digitaktをプログラム変更メッセージに応答するように設定しておく必要がある。

・ROGRAM CHG OUT CH: パターンを切り替えたときにプログラム変更メッセージを送信するMIDIチャンネルを選択。AUTOではAUTO CHANNELで設定したチャンネルを使用。
MIDI SYNCメニューでPRG CH SENDにチェックを入れて、Digitaktでプログラム変更メッセージが送信できるように設定しておく必要がある



・私のMIDI設定
 制作するときはDIgitaktをマスターにして音源を操作している。手書きだがこんな感じになる。(まさに上級者向けの絵だな)
 MIDI設定については上でちょくちょく出した画面通り。
 そこで、この配置で重要なのはAUTO CHANNELの設定を1にしたとき、MIDIキーボードのMIDIチャンネルも1にすること。こうするとアクティブなトラックだけMIDIキーボードに反応し、同時に外部音源を鳴らすことが出来るので作業がスムーズになる。
 あと、THRU PORT FUNCの設定をDIN 24にし、THRU PORTはxOxbOxと接続してテンポを同期させている。







- Digitaktに求めるもの
 ここで書く内容はヘンタ・・・いや、上級者の中でもハードコアあるいはエクストリームコアな人の意見なので気にしないでほしい。ただし、私が改善してほしいと思っているのは事実。
 ハッキリ言ってスエーデン人が日本語のブログなんか見に来ないだろう、なので遠慮なく書いとく。というか最近ロシアからのアクセス増えてるけどなんでや?


・パラメーターロックのホールド機能
 私はPロックをじっくりエディットするという場面がよくある。その間、左手はトリガーをずっとホールドしているのだが、もう左手の人差し指がこむら返りするんじゃないかって勢いだ。
 そこでこんな方法を考えた。
 Pロックしたいトリガーをホールドしながら[YES]ボタンを押す。こうすることで左手を離してもPロックが継続されるという方法だ。これでこむら返りの恐怖から解放される。
 Pロックされたという表示は赤く光るトリガーをBPMにあわせて点滅するというやり方でいいだろう。色を変えるというやり方だとややこしくなりそうだ。
 この方法を応用すれば、例えばトリガー1を押しながら[YES]、6を押しながら[YES]、という流れでPロックを複数作り、まとめてパラメータを設定するということも可能だ。もちろんイエローロックにもこれを対応させる。

 便宜上、とりあえずこの機能をPロックホールドと呼ぶ。
 で、Pロックホールドの解除方法はPロックしたトリガーを押しながら[NO]ボタンでいいだろう。そして、録音ボタン(赤)ボタンを押してグリッドレコーディングモードを解除することで全てのPロックホールドが解除されるという感じだ。



・任意のトラックのパラメーターエディット
 ステレオ感を出すで紹介した2つのトラックで位相をずらしてステレオ感を出す方法を使うとき、2つのトラックのサンプルをエディットする場合には問題がおこる。
 それは、1つのトラックでサンプルのエディットをして、そのエディットデータをもう一つのトラックへコピペすることで、左右のエディットバランスを一緒にするという面倒なことをしないといけないためだ。
 [TRK]ボタンを押しながらパラメーターをいじると、1~8のトラック全てに変化したパラメーターが適用されるので動画ではこの方法を使ったのだが、8トラック全てに適用されるのが問題。
 そこで、例えば[TRK]を押しながら1~8のトリガーのうちどれかを選ぶ。そして[TRK]と選んだトリガーを押しながら[YES]を押す。これでホールドされるが[TRK]は押し続けないといけない。離すと解除される。
 選択の流れはPロックホールドと考え方が同じになる。選択されたトリガーはBPMにあわせて点滅するといいだろう。
 これなら任意のトラック(2つ以上8つ未満)をまとめてエディットすることが出来る。



・パターンデータの移動
 私はチェイン機能を使ってパターンを作成するため、プロジェクト内のパターンがすぐに埋まってしまうので新しいプロジェクトをどんどん作っている。そのためライブ用のセットを作るときに苦労するのだ。
 実際に私がプロジェクトから別プロジェクトへパターンを移動させる方法を紹介しよう。

1) まず移動させたいパターンがあるプロジェクトを呼び出して、移動させたいパターンを選択する。

2) 次に、[FUNC]を押しながら[---]を押すと出てくるメニューにある♪EXPORT SOUNDを選択して、トラック1~8にあるサウンドをサウンドブラウザへ保存する。
 こんな感じでトラックと数字を合わせておくとあとあと便利になる。この作業はトラックを選択して[YES]を連打するだけでいいので、慣れてくれば意外と早くできる。
 そして、[FUNC]を押しながらCopyでパターンを保存する。

3) お次は移動先のプロジェクトを呼び出す。そして、移動先のプロジェクトで[FUNC]を押しながらPasteでパターンをペーストする。
 このままだと再生しても音が鳴らないか、今まで聴いたことがない曲が出来上がっている。

4) 最後に、[FUNC]を押しながら[---]を押すと出てくるメニューにあるIMPORT SOUNDで、呼び出すトラックサウンドを選択。どのトラックに呼び出すのか選択を求められるので選択する。これをトラック8までやったらパターン移動の完成だ。

 多少は手間だがこの方法が今のところ一番スムーズ。


 で、パターン移動をスムーズにするために、3つ方法を考えたがこんなのはどうだろうか?

1)そもそもパターンを保存するときにサンプルも一緒に保存するという考え方だ。同じプロジェクト内であれば+ドライバストレージからサンプルを呼び出す必要はないが、別プロジェクトに移動してパターンペーストを適用させたときに自動的にRAM(サンプルスロット)に呼び出すという流れ。このとき、RAM内にすでに別サンプルが入っている場合は空いている場所へ順番にロードされる。

2)次は、パターンブラウザというSound Browserに新たにパターン全てを保存するブラウザを作るという方法。[PTN]ボタンを押しながら別プロジェクト画面へ移動させたいパターンを選択しながら、さらに[Level/data]ノブをクリックするとパターンブラウザ画面に移動する。ここに保存させたパターンはパターン内のすべてのデータが保存される。

3)移動させたいプロジェクトから呼び出すという方法。KorgのElectribeはこの方法に近い。もしかするとこれが一番スムーズかもしれない。
 たとえばライブ用プロジェクトを作るときに、別プロジェクトから必要なパターンを呼び出す必要がある。そこで、ライブ用プロジェクトで[PTN]ボタンを押しながら呼び出したい場所のパターンを抑える。そのまま抑えながら歯車マーク(セッティングメニューを開くボタン)を押すとプロジェクト画面が開く。そのプロジェクト画面で呼び出したいパターンがある別プロジェクトへ移動して、任意のパターンを選択するという流れだ。

 将来的にDigitaktがOverbridgeに対応すれば、このプロジェクト間のパターン移動は解決するんじゃないかと思っている。そのため改善が必要かどうかはOverbridgeの機能しだいになる。



・第2のLFO、あるいはADSRへのアサイン(バーチャルパッチ機能の追加)。これは新たにLFOを追加するという考えだ。フィルターエンベロープは使わない場合が多いのでLFOの代わりにフィルターエンベロープにアサインするという方法も良いと考えている。
 ところでバーチャルパッチという言い方はKORGのRADIASからきている。MS2000なんかも同じ言い方をしている。

・ADSRカーブ
 この考え方は”第2のLFO”との関係でDigitaktを使ったKickの加工をするときに重要になる。しかしこの発想はヘンタ・・・いやなんでもない、一般的でないと言っておく。


・サンプルクオリティ
 サンプリングのクオリティはあまりよろしくない。それと、あのドットの荒い画面ではサンプルの頭出しに不安を覚える。
 しかし、ここはあまりこだわりすぎると気軽にサンプリングして曲を作ることが出来るDigitaktの魅力を損なうことになる。厳密にやるときはレコーダーでサンプリングしてソフトで編集。そして、USB経由でサンプルをDigitaktに入れてしまえばいいのだ。

 今のところ、、、
・ミキサーのEQを使ってサンプリング前に高域をブーストさせる。
・L / Rで分けて出力する。
 こんな感じでDigitakrtの輪郭の曖昧さを回避している。


・モバイル化
 もし、Digitakt MkⅡを作るのであればバッテリー駆動にしてほしい。単三8本でどれくらい動くんだろか?消費電力が1Aだから無理かな。






- 最後に
 Digitaktはいい具合に不完全に出来ている。
 私の経験だが、なんでも出来るマシンほど触っても面白くない。
 この現象は何だろうか?と一時期考えていたことがある。

 人間は完全には出来ていない。限界がある。
 だからこそ、オリンピックなどで限界を超える姿を見て楽しめるのだ。

 マシンもある程度限界が見えていれば、それを把握したうえで100%の能力を発揮することが出来る。しかし、ここで問題になるのは自分自身の限界だ。
 作曲をしていると限界なんていくらでもやってくる。それを、試行錯誤して解決するのだが、こような限界を超える瞬間を何度も経験して来た。これが制作する上での面白さだと思っている。
 だから制作する上での未熟さをサポートしてくれる”なんでもやってくれるマシン”は面白くないのだ。
 
 Digitaktにはまだ私自身の限界を超える瞬間を提供してくれると感じている。