2018年4月28日土曜日

L3-16とF6の導入


 泣く子も黙るWavesのソフトを導入しましたので紹介します。
 Wavesリンク:https://www.waves.com/r/ukc8nu


 遊び半分、本気半分でリリースし続けたBandcampの私の曲たちですが、地味に売り上げがたまっていき目標としていたWavesのソフトが買えるまでになりました。
 Bandcampの売り上げは聴く人のために使おうという意味でマスタリング用のソフトを購入しました。

 手に入れたのは2つ。
 L3-16 Multimaximizer
 F6 Floating-Band Dynamic EQ


 私のマスタリングの位置づけを少し。
 ライブ録音をした方ならわかるかと思いますが、ライブ会場で「この音いい!」と思っても自宅で録音を聴いてみるといまいち。ということはよくあります。そのため自宅とライブでは別の世界の音になるというのが私の持論となっています。
 でも、ライブの音をリリース作品に取り入れたいという考えを持ち続けて数十年・・・いまだに目標にたどり着いていませんが、この差を埋めたいという意思をマスタリングにこめています。

 



・・・ L3-16 Multimaximizer ・・・

 L3-16 Multimaximizerを購入すると以下5つのプラグインが手に入ります。

 L3-16 Multimaximizer


 L3 Multimaximizer

 L3 Ultramaximizer


 L3-LL Multimaximizer


 L3-LL Ultramaximizer

 L3のあとにLLが入っているものはローレイテンシー版で、PC負荷が上がりますが私の環境では問題ないのでこちらを使っています。

 L3-16 MultimaximizerとL3-LL Multimaximizerの大きな違いはバンド数で16-bandあるというところです。そのためL3-16はL3-LLよりも自然な仕上がりになると予想されます。

 とりあえず、、、今まで使用していたFL MaximusとL3、L3-16の違いをテスト用音源を使って比べてみます。一番音数の多い場面を切り取り違いを比べてみました。

1、FL Maximus

・Fruity parametric EQ 2(ブースト用)
・FL Maximus (ローカット、中域MS処理用)
・FL Maximus (低域MS処理、リミッティング)
・FL Maximus (仕上げ)


2、L3-LL Multi & Ultra

・FL Maximus (ローカット、低&中高域MS処理用)
・FL Maximus (中高域の修正用・主にカット)
・L3-LL Multimaximizer(全体のバランスを調整)
・Fruity parametric EQ 2(ブースト用)
・L3-LL Ultramaximizer(仕上げ、Dither)


3、L3​-​16

・FL Maximus (ローカット、低&中高域MS処理用)
・FL Maximus (中高域の修正用・主にカット)
・L3-16 Multimaximizer(全体のバランスを調整)
・Fruity parametric EQ 2(ブースト用)
・L3-LL Ultramaximizer(仕上げ、Dither)


 L3の操作はもっと難しいものだと思っていたのですがここまで使いやすく出来ているとは思いませんでした。今までFL Maximusで苦労していたところが短縮されて、仕上げ作業が早くなったのは評価できます。
 それにマルチバンドということもあり低域Kickの持ち上がり方が優秀です。特にL3​-​16はすばらしく自然な仕上がりになりました。





・・・ IDR ・・・

・IDR(Increased Digital Resolution)

 WavesのMaximizerについている機能ですが、この機能はすごく面白いです。音のイメージがクリアになったのはこれのおかげでは?と考えています。

 ディザー(dithers) タイプは2つ。
• type1: gives no nonlinear distortion with optimal dither.
• type2: exhibits lower dither level with some low level distortion.

 取り説を見る限りではtype1を選択するのがいいと思うのですが、ノイズシェイピングとの兼ね合いもあるのでそうでもないみたいです。
 で、そのノイズシェイピング(NOISE-SHAPING)については取り説にいろいろと書いてあって、とりあえず11ページの最後のほうに、、、

For a quick start, the option that will generally work well for CD-mastering is type1 with Normal noise-shaping.
For minimum noise with 16-bit and greater files, type2 Ultra; for maximum resolution use type1 Ultra.

 と書いてあるので[type1 Ultra]を選択してノイズが気になるようであれば[type2 Ultra]を選択するという方法がいいみたいです。

 実際にType1を選択してアナライザーを通すとノイズを見ることが出来ます。そしてShapingタイプが4種類あり、それぞれNone→Moderate→Normal→Ultraの順番でカーブが強くなっているのがわかります。

 Type1 None

 Type1 Moderate
 

 Type1 Normal

 Type1 Ultra

 [Type1 None]であればボリュームを上げると実際にホワイトノイズのようなものが聴こえるのですが、[Type1 Ultra]になるとほとんど聴こえなくなります。どちらかというとPCノイズのほうが聴こえます。ここまでくるとモスキート音のようなもので、たぶん10代の人なら聴こえるのでは?という話しになります。

 こちらは[Type2 Ultra]です。


 とりあえず[Type1 Ultra]と[Type2 Ultra]の違いを聴いて見ます。


 違いはあまり感じません。私はハードのみのレコーディング環境のためそもそも曲の中はノイズだらけです。そのため[Type1 Ultra]を選択しても大丈夫でしょう。


 FLにもディザー機能があるのでOn or Offの違いをL3と一緒に比べてみました。

1、L3でMastering、Dither無し


2、L3のMastering、L3のType2 Ditherを使用


3、こちらはL3のType1 Dither


4、L3のDitherをOffにしてFLのDitherを使用


5、L3のDitherとFLのDitherを重ねてみました

 あまり意味はなさそうです。


 Ditherの違いですが、
 使わない < FL Dither < Type2 Ultra < Type1 Ultra
 の順番で良く聴こえます。

 ただ、どれもほとんど解らないレベルの違いなのでDitherについてはあまり気にしなくてもよさそうです。しかし使わないよりは使ったほうが良いのは事実なので、とりあえずType1 Ultraを使うことで決着がつきました。





・・・ F6 Floating-Band Dynamic EQ ・・・

 リンク:F6 Floating-Band Dynamic EQ
 PDF取り説 https://www.waves.com/1lib/pdf/plugins/f6.pdf

 F6 Floating-Band Dynamic EQですが、F6とF6-RTAの違いはアナライザーが表示されるかされないかの違いです。


 何が出来るのかについては、取り説を読むよりもこの動画を見たほうがすぐに理解できると思います。


 サイドチェインについてはこちらの動画を。ただしFL Studioではこの方法でサイドチェイン機能を使うことは出来ないみたいです。
 レンダリングでノイズが入るなどFLとの相性が悪いみたいで、今後はMastering用にCubaseやPro Toolsなどを検討するのもありかもしれません。

 それにしても指定したピークを超えるとEQが動くという機能はすばらしいです。1発録音を基本にしている私としては「待ってました!」と心の中でさけんでしまう機能です。
 そして、EQを思いっきり上げたり下げたりしても音が変に歪むことがありません。非常に使いやすいEQです。


 L3の時と同様にテスト用音源を使って仕上げてみたいと思います。F6 Floating-Band Dynamic EQの使い方は主にローカットとMS処理です。プリセットのGlassyMasterを基本に私なりにアレンジしてみました。

 低域はMidを持ち上げてリズムにあわせてSideを下げています。
 高域はその逆です。


・F6 Floating-Band Dynamic EQ
 (ローカット、低&中高域MS処理用)
・L3-16 Multimaximizer
 (全体のバランスを調整)
・Fruity parametric EQ 2
 (ブースト用、主にKickのアタック出し)
・L3-LL Ultramaximizer
 (仕上げ、Dither)


 L3で紹介した音源です。
1、FL Maximus

2、L3-LL Multi & Ultra

3、L3​-​16


 こちらの3つはFL MaximusでMS処理をしていましたが、F6ではそれよりもさらに自然な形で音が前に出ていることがわかります。





・・・ Pre Mastering ・・・

 おかげさまで理想的な形に近づいてきたと思います。
 もともとはL3を購入するつもりでいたのですが、L3-16を買えばL3シリーズ4つがセットでついてきてしかも安くなってるということでこちらにしました。うまく乗せられた気もしますが結果が良かったのでいいでしょう。

 ところで、L3-16 MultimaximizerとL3-LL Multimaximizerは目的が似ていますが、いまのところL3-16 Multimaximizerは通常使用、L3-LL Multimaximizerはリズムがはっきりしている曲、という感じで分けて使っています。